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【2024/04/26 12:03 】 |
エルガンティア (ワールド・エルガンティア)

 * これは自作ボードゲーム『タッグス・フント』から派生したファンタジー応用の為の設定です。

  ですが、現在『タッグス』は公開準備中(これを書いている時)なので、そこから派生したサブストーリーを載せておきます→カテゴリー:ストーリー→『ダブルアイズ』。
 

 また、いずれエルガンティアの本ストーリーも載せます。ただし、それはブログではなく、HP上での公開になるかもしれません。その場合はそこへのリンクを張らせていただきます。
「タッグス・フンと」拡張設定 PART1
 
     ワールド・エルガンティア(エリダールの見守る星)
 
 
 「種族」・「称号」・「経験ステータス」など、多数の追加システムを搭載! 通常ルールより激しく、一部脆いゲーム展開を楽しめる!(→別紙に記載)
 
 対戦形式で行うと初期ユニットから強力な行動を行える!
 TRPG形式でのプレイングも演出幅が増加。より複雑な設定で行える!
 
     禁止系統:通常E系統・F系統・O系統。
     禁止能力:K系統の「銃火器」である装備品。
     D系統は「全屋外フィールド」能力の範囲が「視界」になる。
 
*現星=地球のことね。
 
 
☆世界解説
<惑星エルガンティア>
 創生神「エリダール」によって作られたと語られる星が舞台。総人口は27億程あるが、惑星規模は地球の4分の1程度。しかし、陸地が表面積の5割強を占めているので人口密度はそれほど過密ではない。(地下水脈が非常に広大かつ多量に巡っている為、星の規模:水量の比率的には現星と同程度)。
 回転・規模ともに現星を大きく下回るが、地下深くに存在する異常な量の超重金属層によって決して軽くない重力を持つ。また、一日も長い(現星の約1.4倍に相当)。
 
 公転の基点となる恒星の他に、強烈な光を放つ白色矮星の光が届いているため星の3分の1は夜がない(季節で地域、割合は変動する)。
 公転周期が短いため、一年も短い。周期がやや楕円を描き、一年に2度基点恒星に近づくので大まかな季節は「夏→春→冬→春→夏→春→冬→秋」と、めまぐるしく変化する。地域ごとにこの順序が飛んだり、各季の長さが異なっていたりするが、基本的に季節変化が激しい地域・または極端に固定されている地域は生息しにくい。単一民族国家等はこれらの地域に生息している場合が多い。
 
 現星でいう“太陽”の名称は「アレオン(光)」。エルガンティアには規模は小さいが衛星も存在しており、名称は「アレオン・コナ(光の逆):通称“コナ”」。だが、面倒なので作中や使用の際は「太陽」「月」でよい。
 
 
<民族>
 この惑星には「エルフ」「ドワーフ」などの亜人民族が生息し、人間と共存している(この星では亜人も含めて「人」とカテゴライズされる)。星の規模と陸続きが多い条件もあって、人種間の繋がりは深い。
 かつては人種の違いによる紛争が中心の時代もあったが、現在は主に国家間での戦争が中心となっている(人種間の派閥が完全に無いわけでは無く、地域によっては凄まじい差別も存在する)。
 「リニム」はその見た目からか、差別または軽視される事が多い。
 「ドラゴンナイズ」は特定の地に同種のみで生息している。ごく少数の種族である。
 
 人種の起源は完全に解明されていないが、大まかに「神作り」と「星作り」に分類されている。「神作り」とは創生神エリダールなどの神々によって生み出されたとする種族。「星作り」とは他の生物から派生的に進化したとされる種族。
 “神作り”の代表格は「ドラゴンナイズ」で、「リニム」もこれに該当する。
 “星作り”の代表格は「人間」で、「ドワーフ」「アチューシャ」「エルフ」「バーバリアン」などはこれに分類される。この中で「バーバリアン」「アチューシャ」はさらに“獣人(差別用語なので現在は使用することが好まれない)”と言われている。
 「人種神聖信仰」という思想によると、神作り→星作り(→獣人)の順で高度な民族だとされている。これの熱心な信徒である「ドラゴンナイズ」は星作りの代表格である「人間」を軽蔑の対象として捉えている。
 
 “星作り”に一応分類されている「エルフ」だが、学者によっては“神作り”であるとしたり、それらのハーフだとしたりと意見が分かれている。そのあやふやさはつまり多くの「謎」を秘めている証でもあるので、今後の人種起源調査や生命起源解明の鍵を握る種族だと言える。
 
 現在は他人種交配が進み、亜種が多い(むしろ純血種は滅多に見受けられない。都心部では尚その傾向が顕著)。そのため差別意識が薄れてきているという社会背景がある。
 
 
<文化>
 「海を隔てた一定以上の人口を有する完全な孤島」があまり存在せず、国家間・民族間の交流が古代から盛んに行われていたため、どこを見ても共通点を見つけやすい。
 気候や人種比率によって文明色は違ってくるが、それも近代になって統一されてきた感がある(地域ごとの人種比率幅が狭まってきたため)。国家間の交流が盛んな大半の地域と、ほとんど他国家との交流が無い一部の地域との文明格差は広がり続けている。
 言語・通貨ともに共通のものが存在しているため、現星のような異文化コミュニケーションを体感する事は難しい。
 
 「文明力=技術」と「魔力=魔術(+魔法)」が切磋琢磨して進歩してきた。初期は魔力の隆盛期だったが、現在では文明力がかなり盛り上がっている。
 魔力を扱えるのが特定の才能あるものだけである事実と、ドワーフ・人間を中心とした技術開発の発展がめまぐるしい現状からこの流れはうまれている。
 魔術は学問として習得可能で、魔法は修行などによって修得される。「国語算数理科社会魔術」が教育の基本。つまり、だれしもきちんとした教育を受けた者はある程度の魔術は扱える。ただ、この場合の魔術は基礎もいいところで「それなりの日曜大工技術」並み。戦闘でどうこうできるレベルではない。
 技術はまともな銃火器が存在しない(火縄銃程度ならマシな方)が、情報ネットワークは存在するという状態。現星の文化から見ると変だが、これは魔術が存在するが故の特殊な発展経緯によるもの。(むしろ世界規模で見れば現星のほうが稀な文明発展型を持つと言える)。
 「電気に強く、熱量に弱い」のがこの星の文明力。木製のパソコンなど現星からすれば異様以外の何物でもない。
 
 “プラスチック”は無いが、酸化ストロニウム(通称:ストロニウム)がその代役を担っている(部品的意味合いで)。属性に富、よく伸びる。電気伝導に優れ、熱伝導性は悪い。紫外線(太陽光でも)によって簡単に劣化してしまうので日用品には使われづらい。また、重量が結構あるのでこれ中心に何かが製作されることは少ない。
 この星の重金属層は主に“ストロニウム”であると考えられている。「えっ、重金属なの!?」とその害を心配するだろうが、実際危ない代物だ。ただ“酸化”さえすれば安全なので問題は無い(でも、さすがに舐めると危険です。幼児の手の届かないところに置きましょう)。
 ストロニウムは自然にも存在するが、それは地下深くの話なので現実には合金として製造される。
 ストロニウム自体は緑がかった黒色なのだが、酸化ストロニウムは透明。若干緑色と言えばそうとも思えるかな?程度の色あい。見た目はガラスに近い。
 あ、ガラスも存在しているけど質は非常に悪いです。強化ガラスなどもっての他。日用品で使用される事もあるが、かなりの高級品。窓ガラスが張ってある家は上流だと思ってほぼ間違いなし。これは使用できる最高温度が現在大して高くないことを理由としており、つまりコレに追随して超高温を必要とする“技術”は皆無。だが、“魔法・魔術”も併用すれば話は別である。
 
 現在、軽金属は使いこなされていない。よって文明力のみによる“航空機”は存在しない。魔力と合わせてある人物が製作したことはあるが、実用性は無く、たんなるデモンストレーションで終わった(盛り上がったことは盛り上がったが・・・)。
 
 「トマト」や「きゅうり」などは無いのだが、似たものをその名で呼ぶと解りやすい。実際には個別に名があるものの、いちいち面倒だからだ。該当種が無い場合は元名で呼べばよい。
 
 
<商業>
 種族間の争いが続く頃から商業だけは垣根を越えて行われていた。むしろ、物資流通のおかげで種族の隔てが薄れたと言ってもよい。
 中心となっていたのは人間で、特に取り得のない人間が現在かなり幅を利かせている所以はここにある。周囲から軽視され、その立場を理解し、利用したことが彼らを商業の中心種族へと押し上げる要因となった。
 
 現在、多くの商業組合や縄張りが存在しているものの、それらの大元締めは全て“大リュタナ・商業協会(E商会)”である。辺境地の田舎産業のごく一部を除いて、あらゆる金がらみのことがらには漏れなく「E商会」が絡む。街中で頻繁に見かける“Eマーク”は当然、E商会公認を示す印である。“銀行”を最初に開設したのもここであり、全ての金融機関はE商会の子供、孫の類である。
 E商会は独自のネットワークを築いており、各国家としても重要視せざるをえないほどの規模で動いている。もともとは武器関係を扱う組合だったらしいが、戦乱に乗じていつの間にか吸収・合併・乗っ取りを繰り返し、巨大組織に成長した。
 組織内では「種族」という概念を嫌う。どんな“人”であれ、平等に対応するのが協会のモットー。ただし、それは“金”の上での平等であり、善悪もクソもないという現金主義を「良く言えばそうなるね」という屁理屈に過ぎない。
 完全に実力社会なので成り上がりを望むゴロツキが群がる傾向がある。ヤクザ的な組織も紐を手繰れば大抵ここに行き着く。
 
 
<魔術・魔法=魔道>
 初歩の魔術は一般的な技能として民にも浸透している。高度なものになると「技術者」的な役割を担い、専門職に就く条件になったりする。専門学校もあり、学問の一部だとしてもよい。
 魔法は世俗的な位置から少し離れた能力であり、習得した者は「能力者」として尊敬されたり異端視されたりする。王族の独自教養として伝えられていたり、ある日突然悟ったり修行して身に着けたりと誰でも扱えるものではない。
 魔術にしろ魔法にしろ、超高度な者は時代を左右するほどの存在感を持つ。
 
 魔術は世界誕生に関った超存在に関る事で使用する。ここでは84の神々と関ることで使用するものとされる。
 知識・技術を特に必要とし、それさえ学ぶことができれば扱える。学問的に「理系」と分類される。
 魔法は世界の外側に位置する上位世界を利用することで使用するとされる。
 知識よりも意識、技術よりも感覚を重視する。ある程度までは魔術のように学べるが、真には強い運と才能を必要とする。学問的には「文系」に分類される。
 
 古くから歴史に関っていただけあり、魔道関連に対する理解や制御はしっかりと行われている。主に魔法・魔術を使用する“魔道者”を育成・管理するのは“魔道教会”だ。
 魔道協会、通称“マ教”の総本山はセレンブレイアのボルトノーク国境付近に存在している。ここを領地に含んでいたからこそ、セレンブレイアが台頭した。「ママックの窪み」と言われる盆地に存在する荘厳な建物が中心施設で、ここには世界有数の魔道研究所、最高峰の魔道学校や魔道品生成所などが含まれている。ここから幾つもの魔術や優秀な魔道者が輩出されてきた。
 施設名は“イブニッシュ・シアン”。一般的には「シアン・ガーネッツ(シアンの学校)」で知られるこの複合施設は無数の戦乱を生き残ってきた。
 もともとは戦火に追い詰められたエルフとリニムが共同で製作したのが始まりで、防衛のために作られた要塞だった。時代が進むにつれ、やがてその役目は研究施設となり、付随して多くの機能が追加されて今の形となった。
 ガーネッツは一つの街ともいえるほどに広大で多様な施設である。施設内には先程述べたもの以外にも店舗や学校などが存在しており、美術の発信地でもある。ファッションや流行もセレンブレイア王都と並ぶ先端地とされ、商人の間では「シアンで作り、セレン(セレンブレイア)で売れ」というのがお決まりとなっている。
 かつての名残やその後の遊び心、お試し・訓練として作られた摩訶不思議な仕掛けも至るところに存在しており、新参者は例外なく迷う。これには既存者の悪戯なども要因としてあがるが、「迷子になる」ことは一つの名物である。観光者向けにそういう旅行プランまで実施されている程だ。長いガーネッツの歴史上、一度も迷子にならなかったのは大魔道バネルのみと言われる。
 
 魔道施設はシアン・ガーネッツのみではなく、他のものも世界の各地に存在している。大半はシアンと競うこともおこがましい規模だが、最近伸びてきている“エルガー・ガーネッツ”だけは学業面では五分の領域にまで達している。
 南方の大国“アルグランド”の首都に聳えるエルガー・ガーネッツは学問特化の質素な施設であり、奔放なシアンと相反して厳格な規律を持つ。過去の基礎魔道を極め、洗練する事を最重要視しており、斬新を好むシアンとはここでも正反対。しかし、過去を掘り進める気質ゆえか、古くに“禁じ手”とされた魔道の研究まで行っているとか……。
 ガーネッツ(学校)といえばシアンだったのだが、今は南方でガーネッツといえばエルガーを指す事が多い。
 
 
<魔術原理解説>
 魔術は「不可思議な術」ではない。それを見て人が抱く驚嘆や興味の感想は=デ○ジロウ先生が見せる科学手品を見て抱く感想にほぼ等しい。
 
 魔術を一言で解説すると「現象の過程を置き換える」である。ある事象が発生する場合、それには必ず理由がある。ガラスのコップを思い切りアスファルトに叩きつければ割れる。この時「ガラス」は「思い切りアスファルトに叩きつけられた」から割れた。叩きつけるだけでなく、硬いモノに叩きつけられたからこそ割れたのである。
 魔術は事象を構築する術である。例えば上の例のうち「アスファルトに叩きつける」という部分を「特定の印が書かれた紙を破く」に変更する。すると「思い切り特定の印が書かれた紙を破いたのでガラスが割れた」という式ができあがる。こういった「過程の置き換え」が魔術である。
 さて、その「置き換え」はどのようにして行うのか。
 この世の物質を分割していくとやがて原子、電子、その先へと続いていく。錬金術はこの物質の構成物質を分解して組み立てる事で、物質を別の物質にしたり形を変化させる。
 重要な事は、この世の事象(過程も言ってみれば事象)にも構成素材が存在するということである。突き詰めるとちょうどアルファベットのA~Zの個数が存在し、それぞれ第一~第三、多いものは第6まで種類がある。これら事象の構成素材を“素原理(キャラクター)”と呼ぶ。
 「素原理」を知る事で理屈上はこの世の全て、その存在している理由までを「素原理」の図で表す事ができる(素原理を並べた図を「原理集合体(センテンス)」)。しかし、物質の構造と違って異常に長い一列(文)のような構造になるので一つの事象の果ては円周率と同じ位長い。魔術ではこれをできる限り解読し、そしてあくまで結果を崩さぬようにその状況で都合の良い配列変換(置き換え)を行う(あくまで入れ替える。素原理変換と素原生成を行う……実はそれこそ「魔法」である)。
 「魔力」を用いて魔術を行うというが、魔力とは「物事の決まった流れに介入する」力なので、「集中力」と非常に似通っている。現星で魔術を見られない(無い事にはなっているでよ)理由はこの「集中力」をどうやって素原理にぶつけるかわかっていないからである。
 魔術の初歩は「集中力と魔力の違いを理解する(魔力は集中力が主な原料)」。
 魔術の基本は「魔力で素原理に触れる」。
 魔術を熟練するという事は「読解速度が速く、置き換え速度が速くなること」。つまり、発想力が良くなるということ。
 
* ちなみに。素原理は「触れる」。意識、集中力、魔力で配列変換を行うのはそれらがより非物質的で素原理に近い存在だからであり、理屈的に人は例えば「火が燃える」という現象自体を殴れるはずなのである。もっと言うと上にある「ガラスのコップ」の事象も殴れる。それができるのは神様の大元の神クラス。グダ神話で言えばリュオンの息子クラスである。だから「ガラスのコップが割れる」という現象を殴るとどうなるかなんて僕は知りましぇン。 音波などは物質硬度が低いのでこれなら殴れるかも。
 
 
<学問>
 魔術・魔法については前項で触れたとおり。その他にも数学・化学なども存在している。
 大陸の学問を制御しているのは「学術協団」通称「学協」である。“協団”は名の通り「協力している団体」であり、ボランティア団体のようなものである。会社、企業などの利益目的の協力ではない。
 
 学問といっても共通した通常学問教育機関があるわけではなく、現星でいう「塾」の類が大半を占めている。魔道(魔術・魔法)を含む学問を扱う場合は、権威のある魔道研究施設の認知印を頂戴するのが常識である。一部地域では認知印無しでの魔道教育は違法となる。その他では罪に問われないが詐欺・勘違いの類も多いのであまり信用されない。 ちなみに、“一部地域”では通常魔道の教育自体がタブーなのだが魔道施設、引いてはセレンブレイアの権力によって認知印が絶大な効力を持つ。
 
 「学協」の主要用務は「文化・学問の方向性を正し、新しい道を切り開く」ことである。悪く言えばただのおせっかいなのだが、実際真面目に規律正しく活動しており、その社会的信頼度は抜群である。
 「学協」に組織された国務官(公務員だよ)団体、『赤色の真実(紅剣団)』は正義を象徴する純銀の両刃剣を携えて日夜社会の方向性を正している。国務衛兵と違って逮捕権は無いが、「赤色の真実」は「正しき道を切り開く」とされ、その剣には文明・学問を破壊しかねない危険因子に対する“絶対排除権”が与えられている。
 
 最近セレンブレイア王宮に学術省(文部省)ができた。これは「学協」に対するものではなく、協力する目的で設けられた……と見せかけて、セレンブレイアで独占しておきたい先端技術を保持するのが目的。「学協」の中に関係者がおり、情報の提供と情報の機密を契約している。 現星で言えば「アメリカ=セレンブレイア、NASA=学術省」くらいのノリ。
 
 
<信仰>
 大半の宗派は“創生神エリダール”を絶対的信仰の対象としている。
 星の半分を占める大大陸“リュタナ(・シュトラ)”で主なものをざっと上げるとすると「エーテルティア教会」「ヤヨ船の民」「ラタ教」が妥当なチョイスだろう。以下、それらや他の宗派についても少し触れておく↓
 
「エーテルティア教会」
 エルガンティアそのものを創生神エリダールと重ねて捉え、自然全て、ひいては自分達「人」もエリダールの一部であると考える“自然崇拝”中心の宗教。星最大の宗派。
 近年、人種間の垣根がなくなってきた頃に都市部で巻き起こった“差別の根絶・平等の敬愛”を推進する動きによって誕生した。この経緯からもわかるように、「宗教思想」というより「世論」といってしまった方が適切。信者だの教祖だのといった考えはあまり重要視されず、この星に生きる「人」すべてが学び、教え、発展させていく事を望む民主主義的な思想である。
 流れ上、一応これの先導者とされるのは王国セレンブレイアの王都「セレンド・ラン」の指導者。必ずしも“国王”ではなく、実質上のリーダーがこれにあたる。またこの思想の秩序を保つため、王国には専門の省庁が設けられている(ここの幹部が実質上の宗派幹部である)。
 開祖(というよりこの思想を唱え始めた種族)は「人間」で、現在でもこの種族の動きによって方向性が左右される事が多い。実際、宗派省庁幹部には「人間」が多い。
 「人間」が開祖と言うだけあり、「人種神聖信仰」信者とは相性が悪い。“信者だ”と名乗ることがあまり無い宗派だが、この宗派中心の地域出身ということはほとんど“信者”と言い切れてしまうのが実情のため、“産まれはセレンブレイア”と言うだけで喧嘩になることもある。
 ちなみに。“エーテルティア教会”とは宗派省庁による呼び方で、現在はこの省庁・省庁の方針を指す事が多い。単に思想の名を言うときは“エーテルティア”と、「教会」の部分を省いて使うと良い。
 
 
「ヤヨ船の民」
 最古の宗派を源流とする(むしろ同一線上)最も由緒正しく、有名で当たり障りの無い宗派だ。グダ神話の影響を強く受けており、これの独自バージョンが星に広く伝わるのはこの思想のためだと言ってもよい。
 「ヤヨ」とはすなわち「84」であり、「船」とはつまり「神(行き先の先導者)」である。このうち主に信仰されるのは「16神」と呼ばれる神々であり、エリダールもこれに含まれている。
 名前から紐解いていくと『「民」である自分達は行き先の先導者である神の指揮する船にそれぞれ乗っており、その進路の最終的な決定は先導者の意思によって決まる』という解釈につながる。そして、これはこの宗教の大まかな宗派概念として正しい。
 「先導者が自分たちの行き先を決定する」。こう聞くと“運命”妄信者のようにも思えるが、「ヤヨ船の民」はその先導者と対話することによって未来(行き先)をよりよい方向に導いてもらおう・・・という理念を持っている。よってこの宗派に深く関れば関るほど神と交信するための儀礼、習慣等のしきたりが増える。
 熱狂的な信者も多く、これを国教に指定する国もある。だが、それらは主に辺境地に見られ、ほぼ全ての先進国家では他の宗派を採用している。
 しかし、だからといって軽視しているわけではない。“ヤヨ船”の神話、説話はどこの人でも知る「昔話」「伝説」の類となっているので、大抵の人々はこの思想の影響を少なからず受けている。これの神話は母親が幼子に語り聞かせたり、村の片隅で年配者が少年達に聞かせる昔話に使われることが多い。それほどポピュラーな思想なのである。
 「当たり前すぎてわざわざ信仰するまでもないよ」といういわば“空気”的存在といえる。また、他のほとんどの宗派の“母”とも捉えられる。
 
 
「ラタ教」
 これの宗教理念は少し風変わりである。まず、宗教観に神は存在しない。
 “この世が生まれたのは「成り行き」によるもので、自分たちが存在するのも「成り行き」によるものである……”と、ここまではかなり“ヤヨ船”に近い。より“運命”を重要視した感じだ。
 さて、風変わりなのはここから。
 彼らは幸福を乞わない。なぜなら神は存在しないのだから。また、“良いこと”を望むのは“無いものねだり”ともとれるのでそれはあまりに贅沢というもの。
 信者達が祈る対象は、悪魔・魔物などの不吉な存在。彼らは“悪いこと”が起きないように祈るのだ。“悪いこと”を望むのもまた、“無いものねだり”である。だが、“悪いこと”がおきないように祈ることは元から無いもの、この先あるか解らないものを“いらない”と宣言するのと同じなので道理的にかなり現実感がある。なにせ“無いもの”を“いらない”というのだから。
 つまりこの宗派は「無いものは無い。無い物を無い者に乞いたところでそれは過ぎた願いだ」という、非常にドライな思想をもとに、今ある事実・現実を崇拝しているわけだ。
 先程風変わりと言ったが、よくよく考えてみるとむしろこの考え方は当然の思想である。だいぶ保守的な面に偏っているが、それが極端なだけで大筋決して異端では無い。幸福を、よりよい未来を祈る他の宗派が派手すぎるのである。非常につつましく、大人しい印象を受ける宗教理念だ。
 この考え方だと“不幸”に直面した場合、“幸運”を望むのではなく、ただただ、「“不幸”にどこか行ってくれ」と祈ることしかできない。この場合その先が見えないので非常に曖昧な対処法となるが、そもそも「成り行き」を重要視する信徒たちはその不幸を「成り行きだから仕方がない」と比較的享受する傾向にあるので、あまり問題は無い。
 なぜこのような思考をするかというと、“不幸とはなにか”と聞かれて全てを網羅できない。つまり“無いもの”を想定しきれるはずなどないので“悪いこと”が完全に無い人生など存在せず、それを望むことは無謀。こういった事を重々に心得ているからである。じゃ、何で祈るのかというと「想定しうる限りの最悪の状況になる可能性を出来る限り低くする」ため。これまた引っ込み思案な守りの発想だ。
 ここまで見てきて解ったと思うが、この宗教はとにかく「逃げ」「守り」を徹底し、自分の定めや人生に対して「攻め」の姿勢をまったく見せない。この宗派はよく他宗教徒から「向上心がない」「無心教」「妥教」などと揶揄されるが、それももっともである。
 その内気とも取れる理念と相まった“不幸”に対する攻撃的抵抗能力の低さから、生まれつき不遇な人はこれの信者になるべきだとは思えない。「成り行きだから・・・」などと思い、塞ぎ続ける生涯など想像もしたくないだろう。まぁ、生まれつき信者であるものは自分が塞ぎこんでいるという事実ですら「成り行き」だと享受(あきらめ)するのだろうが……。
 幸福を満喫し、現在絶頂にある人はそこからの転落、つまり不幸を避けたがる傾向が強いのでこれに転向する場合が多い。信仰する神が無いので、「頼る」必要性があまりないところは勝気な人を引きつける。
 上層階級にとってはうってつけであり、これが下層の民に浸透すれば支配しやすいので貴族階級の者や独裁政治体制を敷く国家などがこれをよく用いる。その場合、勝手に“神”を想定する場合もある(民衆の信仰を容易にするため)。
 
 
「マネリ」
 “ラスフット”地方で信仰されている土着信仰である。詳しくはあまり知られていないが、ラスフットのミステリアスな土地柄を表現するための重要な位置を占めていることは間違いない。
 
 
「種族神聖信仰」
 ここまでもちょくちょく触れた通り、「種族差別」を旨とする宗派である。主な教徒である「ドラゴンナイズ」は“神作り”である自分達を神と同列の存在だと見なし、他民族はこれにあらゆる面において劣ると考える。実際、その潜在能力は圧倒的であり、身体能力も人とは思えないほどの次元にある。*もう、ほとんど全ての信徒が「ドラゴンナイズ」なので、ここからはこれらを同一の意味合いとして記す。
 しかし、いくら優秀とはいえ単一の国家のみでの文明力には限界がありその文化は他の地域に大きく水を開けられている。だが、彼らは「文化」というものを“人の愚かな浅知恵”と見なしている(負け惜しみではなく)のでそのことが“劣り”であるとは思っていない。よってその文明は他の民族国家にはない、独自の色が濃い独特のものに発展した。
 民族の閉鎖力は凄まじく、他の民族をその地域にまったくもって受け付けない。他民族との交配などもってのほかで、それは最大の愚行とされ、恥をもみ消すため犯者は「死」をもって裁かれる(この時、埋葬はそれ専用の穴に投げ込むだけという酷いもの。見送りや通夜、葬式すら許されない。なぜこんな方法をとるかというと、他民族にこの種族の身体を分析させないようにするためである。また、犯罪者ながらも同族であると認めている証でもある)。
 地域外へ出る事すら許されておらず、出たいなら脱走するしかない。近年、閉鎖的な生活に嫌気が差して脱走を試みるものが現れ、大問題となった。たった一人の脱走者で大騒ぎ(責任を追及され、親族や神官ら10人以上が処刑されたらしい……)するのもどうかと思うが、それは民族の個性ゆえ。他民族には理解できないところだろう。
 
 
<歴史>
 ここでは知られている、公式といえる範囲の歴史を紹介していく。それが公式の歴史であるとされているものならば、ヤヨ教の神話も取り入れておく。
 
 「始まりはエリダール。創生の神はこの世の全てをここに創った。人を作り、他の命もここに作った。
 やがて人は技術を持ち、生物の中には人に近づくものが現れ始める。人は多彩になり、おおいに発展した。」
解説→ここまでは代表的なヤヨの神話から引用した。読んで解るように、「進化」を理解している。これは「獣人」など動物と人の狭間と思われる種族が身近に存在していたからこその発想だと推測されている。「多彩」の部分は「多才」を含めている。
 
 ~各種族どうしの争いは激しいものだ。神作りは自分達こそ最良の種だと豪語し、星作りは我が種族こそ最高と自負して譲らない。神作りは低俗な者を「汚れ」とみなし、「汚れ」のない世を求めた。星作りたちは「支配権」を争い、互いに血を流しあった~
解説→一般的に知られる歴史の概要を記した。これはさるドワーフの歴史家(詩人)の詩をもとにしたもので、現在知られる中世史はこれを基盤にしている感がある。“神作り”とは即ち「ドラゴンナイズ」を指し、“星作り”は主に「人間」「ドワーフ」「エルフ」「バーバリアン」を指す。この時、争いの参加者となったことが「エルフ」を“星作り”に含ませる最大の要因。このことからも“神作り”“星作り”の組み分け、その曖昧さが伺える。
 ここでの争いを「種族戦争」またその時代を「種族争いの時代」と呼ぶ。
 
 ~種族の支配権を巡る争いはやがて人個人の支配権を巡る争いへと移行していく。そのためには人種を問わず、多くの同士を得ることが必要とされた~
解説→いよいよ「どの種族がエライ」といった争いから「だれが偉いのか」というより利益重視の争いが始まる。この辺りからは現星の争いの歴史と似たようなものである。そして、この頃から種族間の隔たりは薄れ、「要は数を集めりゃ良い」という合理的で近代的思想の闘争が主流となった。これは現在もほぼ継続の状態なので(落ち着いてはいる)「近代史」と呼んでよい。
 
 さて、ここまで大まかに見てきて「古代史(創生記)」「中世史」「近代史」と妙に軽いステップで発展しているなぁと感じたことであろう。実際、中世開始~現在はここ3000年前後の話なのである。そしてそれ以降は遥か昔の、戦争が何だとかすらない原始時代……。忘れてはならないのはこの星の一年が短いという事実。この時現星の半分だとすると「1000年で人類史が納まる」ということになる。
 つまり、この星の「人」が織り成す歴史物語は非常に短い期間で構成されているのである。現星にある日本の歴史「狩猟時代~どうにか稲作」と大体同じ期間で「狩猟時代~近代」が語れるのである。ここでいう近代は現星の「中世」に相当するレベルだが、それでも恐ろしく早い文明発展速度だと言える。これは魔術・種族等が大きな要因として関っているせいだろう。
 早い文明発展速度でありながらまだこの段階にあるのは生物の出現自体が遅れたから。よって、この星では惑星が生物の発生可能基準を満たすまでに多くの時間を要したと予測される(ここではあたかも現星と同じ世界基盤上にこの星があるように語っているが、実際どうなのかは不明。あくまで仮定である)。
 
 大まかな歴史の流れはここまでの通りだが、種族ごとの歴史や文明の細かな発展経路などは追々説明されていく事だろう。
 
 
<種族>
@ヒューム(人間)
1 歴史概要
 “*飛来起源説”においては星の始まりに存在したとされる「新人(しんじん)と古人(ふるひと)」の“新人”であるとされ、他の種族と源流が異なるとされる。
 “*発生起源説”においては古生生物から進化したものとされ、「星作り」の筆頭として上げられる事が多い。なぜ筆頭なのかというと、超進化体と呼ばれるキンスに近く、且つ人として他の種族にも通じるもがある中間的で平凡な種だからである(現在社会の中心に多いからという社会情勢も関連している)。
 
2 短所・長所
 短所は「目立った特長が無い」こと。また、それが平均的であればいいのだが筋力・知力・魔術力は全種の平均以下。唯一手先の器用さには定評があるが、これは“根気”によるところが大きい。その根気は、他の種から蔑ろにされていた時代に歯を食いしばって発展してきたなごりだろう。
 長所は「人種間汎用性」が高い事。ほとんどの種族から敵視されておらず、社会における潤滑油として非常に有効な役割を果たす。 異種間交配における出産成功率も高く、混血になりやすい。これは多様化した種族の中で起源となる生物の流れを強く継いでいるからだと推測されている(発生起源説はこれを根拠の一つに挙げている)。
 ただ、混血にしろ親交にしろ、唯一ドラゴンナイズとだけは上手くいかない。親交も絶望的だが、交配の成功率も絶望的(一度の精射で一億の精子が見込めるとしても0.004%以下だとされている)。ここから「交配成功率」の高さと「種族間相性」には比例関係があるのでは、と学協で話題の一つになっている。
 
3 現在の立ち位置
 商業・主要宗教の中心にあり、リュタナ大陸においてかなりの勢力を誇っている。「二分戦争(大陸を上下に分けて争った中世史最後の戦争。兵器の需要が魔法にならんだ戦争である)」を収めた主要な種族であるため今の勢いにある。
 ただ、昔はどちらかといえば軽視されていた種族だけに、今の活躍を妬む者も出現している。
 
*飛来起源説:グダ神話を中枢に据える各神話を解釈した説。中世までは圧倒的に支持されていたが、最近では発生起源説に押されている。
*発生起源説:進化の歴史と調査によって、中世頃から提唱され始めた。今では種族神聖信仰の学術的理屈となっている。しかし、そもそも信仰は昔からあるので、後に提唱されたこの説が後付けとなった(別に種族神聖信仰の人で無くとも、学術・事実的観点から指示する人も多い。主に学協でもこれが指示されつつある)。
 
 
@エルフ
1 歴史概要
 「湿地の多い森林に逃げ延びた一部の新人達は、そこで自然と深く関り、自分たちを隔離する事で新たな進化を遂げた」――――あるドワーフの詩の現代訳。
 
 上の節にあるとおり、かつて飛来起源説が主流だった頃は新人が進化した種族として扱われていた。
 発生起源説が提唱されると「ヒュームの進化系ならば星作りだ」といわれたが、そもそも対立する学説を根拠にする時点で違うだろと反論を受けた。が、「対立するからといって全てが間違っているとするのは愚か者だ」という反論が挙がり、それに対する……と論争を繰り返しているうちに種族戦争が激化し、参戦しないと思われたエルフがヒューム・リニム連合軍 対 ドワーフ軍の激突に参戦した(実際は右軍6人 対 左軍50人の小競り合い)影響で一気に「エルフ=星作り」説が加速した。
 町エルフはもはや「星とか神とかマジ無関係www」といった様子だが、森エルフ(田舎エルフ)はそういったくだらない区別がついたことを良く思っていない。だからその時は協力したものの、自分たちを誘ったヒュームを嫌っている森エルフも多々存在する。
 
 二分戦争前後、結果としてでも好戦的であるエルフは町に出た。そこで普段見ぬ最新の文明と触れあい、刺激を受ける(百聞は一見にしかずだよね)。しかし普段見ないのはエルフ以外の人たちからしてもそう。エルフは当時もの珍しく、その清楚な容姿と高度な知性、穏やかな物腰がうけてえらくモテた。そこで甘やかしすぎたせいか、一部のエルフは調子に乗り(もともと明るい気質。ただ、それを押さえ込むしきたりのせいで大人しかった。踊りや音楽が得意なことからも素質があったといえる)だいぶ「パネェw」な状態に……。そんな町に馴染んだ彼らは町エルフと呼ばれている。
 
2 短所・長所
 鋭い聴覚と平均視力9.0の視力が魅力。頭髪で風の流れを感じるなど、自然と調和する感覚が優れている。身軽なことでも有名で、基礎筋力は低いのだが各関節のバネを生かす天性の感覚があるので木々を猿のように飛びまわれる。また、平均的に魔道の才覚が高い事でも有名。固有の魔道(個体魔法)を持つものも他の種族より多く存在する。 固有魔法を持つ4人のエルフが世界を冒険する童話もあるが、それはどうやら史実のモデルが存在するらしい。
 
 
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【2010/05/25 05:05 】 | GUDA 他世界紹介 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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