超古代生物から人為的進化した個体。進化のプロセスを高速で辿った為、若干思考回路に欠落が見られる。しかし、多少異常ではあるが人間の姿をしている彼が人間では無いと判別できる者はいない。
古代生物“ナノフス(:ゲル状の生物で海水に紛れるように生活していた。化石などは見つかっておらず、理論タイムワープ中に存在が予測されたため、現代に逆算生成された)”がもし、地球の覇者として進化を遂げていたら・・・という予測を形にしたのが彼。彼が存在するということは、そういった現在の形もありえたという証明である。
基本的に雑食(必:有機物)であるが、体内構造が人とは異なっており、ゲル化した全身で相手を取り込む。この時、古い構成物質はその場に液体として排され、体重67kg・身長172cmである彼の姿を保とうとする。
ゲルのどの部分がどの身体部位となるかが決定しているため、例えば腕を吹き飛ばすと腕がなくなる。これを再生する場合、
1 他の部位を一度分解して「腕」として再生する。
2 有機物を取り込んで吸収する。
のいずれかのプロセスを必要とする。
唯一つ、彼が進化の証明であることへの矛盾はその“頭脳”。これは人工物である“有機ファイル”という紙ほどに薄い小さなディスクで彼の知性がまかなわれていることから暴かれてしまう。これが無いと彼は原始生物のようにただ食って出すだけの生物と化す。
ある意味このディスクが弱点だが、それを失っても基本的な生命活動は行う、むしろそれしかしなくなるのでこれによって殺すことはできない。彼の生命活動を停止させる場合、彼のどこかにある流動的重要器官を全て消滅させる必要がある。
有機ファイルが無いと文明は築けないが、捕食はできる。さらにその程度も彼は判別できるので、“星の覇者”となりえることは証明できている。矛盾しているのは彼の知性のみなので、この生物が地球上を蹂躙している現在は十分にありえた。
尚、彼には性的欲求が存在する。しかし、これは有機ファイルに生じた必然バグのようなものなので彼の体はこれに答えられない。「性行為を行っている」という充足感はあっても、肉体的な快楽は一切無い。彼の製作実行者である本間 リアンと婚姻関係を結んでおり(もちろん法的なものではない。No研究所にとっては彼を制御する決定的な要因であり、彼にとってはNo研究所に尽くす決定的な要因である)。
実は彼には2人の兄が存在する。それらは実験上の「失敗作」であるが、その内の片方は生き残っており、現在コインズ危険因子フォルダに登録されている。
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